空が明るみ始める頃になると、風も次第に弱まっていった。そして、それからまた数 時間経った頃、再び風が凪ぎ、完全な静寂が谷に訪れた。 ファータの友人達は、空を見上げる。なにかが落ちては来ないかと。彼女の身体か、 もしくは自分達の羽根の一枚か。ただ呆然と、空を見上げていた。 やがて、風がいつものように谷を支配し始める。友人達は、そこに探していたなにか を見つけることができなかった。そして、なにも話さず、一人、また一人と自分達の家 へと戻っていった。